柏崎刈羽原発の改善状況について説明する「核セキュリティ専門家評価委員会」の板橋功委員長(左から2人目)=2月1日、同原発
柏崎刈羽原発の改善状況について説明する「核セキュリティ専門家評価委員会」の板橋功委員長(左から2人目)=2月1日、同原発

 東京電力柏崎刈羽原発でテロ対策上の重大な不備柏崎刈羽原発では、2021年2月時点で、侵入検知設備が計16カ所で故障し、うち10カ所は代替措置が不十分なため無断立ち入りができる状態だったことが判明した。原子力規制委員会は安全重要度を最悪レベルの「赤」と評価し、21年4月に柏崎刈羽原発での核燃料の移動を禁じる事実上の運転禁止命令を出した。20年9月には、運転員が同僚のIDカードで中央制御室に入る問題なども起きている。が相次いだ問題を受け、東電が設置した第三者委員会「核セキュリティ専門家評価委員会」の第17回会合が1月31日と2月1日に柏崎刈羽原発で開かれた。委員会は、対策の改善の進捗(しんちょく)を監督する役割を担う。板橋功委員長(公共政策調査会研究センター長)は会合後、テロリストら外部からの侵入者を検知する設備の誤警報がかなり減ったとして「来るたびに進化していたが、今回は本当に少ないと感じた」と評価した一方、...

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