
東京電力新潟本社の橘田昌哉代表が2月9日、新潟県議会で自民党県連の幹部と面会し、東電福島第1原発で起きた放射性物質を含む水の漏えいについて謝罪した。
福島第1原発では2月7日、汚染水の処理装置の排気口から放射性物質を含む水が漏れているのを作業員が見つけた。東電は漏えいした水を5・5トン、含まれる放射性物質を220億ベクレルと試算している。
面会は非公開で行われ、自民側は岩村良一・新潟県連幹事長らが出席した。出席者によると、水漏れに関する説明のほか、2023年末に原子力規制委員会が柏崎刈羽原発1985年に1号機が営業運転を開始した。全7基の出力合計は821・2万キロワットで世界最大級だが、2023年10月現在は全基停止中。東京電力は2013年に原子力規制委員会に6、7号機の審査を申請し、17年に合格した。その後、テロ対策上の重大な不備が相次いで発覚した。終了したはずだった安全対策工事が未完了だった問題も分かった。規制委は現在、東電に原発事業者としての適格性について、再確認を進めている。規制委は21年4月、同原発での核燃料の移動を禁じる命令を出した。命令が解除されるまで再稼働はできない。の事実上の運転禁止命令原子力規制委員会が、東京電力に対して出した「是正措置命令」。柏崎刈羽原発でテロ対策の重大な不備が相次いだことを受け、原子炉へ燃料を入れることや、核燃料を移動させることを禁じた。原子炉に核燃料が入れられなければ原発を動かすことができないため、実質的には運転を禁止したことになる。命令は2023年12月に解除された。を解除したことを受け、東電が県内で開いている説明会などの報告があった。
面会後、...
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