原子力規制委員会初代委員長の田中俊一氏が講演した自民県議団の会合=4月5日、新潟県議会
原子力規制委員会初代委員長の田中俊一氏が講演した自民県議団の会合=4月5日、新潟県議会

 原子力規制委員会原発推進を担う経済産業省から安全規制の役割を分離させ、原子力規制に関する業務を一元化した組織。東京電力福島第1原発事故を受けて発足した。国家行政組織法3条に基づき、人事や予算を独自に執行できて独立性が高い「三条委員会」として環境省の外局に位置付けられる。衆参両院の同意を得て首相が任命する委員長と委員4人で構成する。の初代委員長を務めた田中俊一氏が4月5日、新潟県議会で開かれた自民党県議団の会合で講演した。東京電力福島第1原発事故2011年3月11日に発生した東日本大震災の地震と津波で、東電福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の6基のうち1~5号機で全交流電源が喪失し、1~3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起きた。1、3、4号機は水素爆発し、大量の放射性物質が放出された。の際に無理な避難で多数の災害関連死が発生したことを踏まえ、まずは自然災害への対応を優先すべきだとの考えを伝えた。

 能登半島地震を受け、自然災害と原発事故が...

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