新潟市が能登半島地震の被災者向けに開いた説明会=5月17日、新潟市江南区天野2
新潟市が能登半島地震の被災者向けに開いた説明会=5月17日、新潟市江南区天野2

 能登半島地震で液状化 水分を多く含んだ砂質の地盤が、地震による強い揺れで液体のように流動化する現象。地表に水や砂が噴出したり、地盤が沈下したりする。土管やマンホールが浮き上がることもある。埋め立て地や干拓地など、緩い砂質で地下水位が高い場所で起こりやすい。条件を満たせば内陸でも発生する。1964年の新潟地震では橋や鉄筋コンクリートの建物といった大型構造物が崩れ、対策工法の開発が進むきっかけになった。阪神大震災や東日本大震災でも発生した。による多数の住宅被害が出た新潟市は5月17日、新潟市江南区の曽野木地区公民館で住民説明会を開いた。市は液状化対策の方向性や支援制度について示し、住民からは「一日も早い対策を」と求める声が上がった。

 説明会は4月27、30日の西区の2会場に続いて開かれ、天野地区を中心に被害が出た江南区では初めて開催された。約90人が参加し、市の担当者らが被災した道路や下水道の復旧計画を示した。液状化対策については、被害状況を把握するための調査と分析を本年度から行うと説明。「対策の実施には地元住民の合意が必要」として理解を求めた。

 質疑応答で、参加者からは「やむなく転出する人の話も聞いている...

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