新潟地震の版画を活用する南万代小。子どもたちは「つらいことでも未来に伝えたかったのかな」と思いをはせる=新潟市中央区
新潟地震の版画を活用する南万代小。子どもたちは「つらいことでも未来に伝えたかったのかな」と思いをはせる=新潟市中央区

 泥水の中を避難する人々、傾いた校舎、崩れ落ちた昭和大橋-。1964年6月16日の新潟地震で被災した新潟市中央区の南万代小学校に、当時の児童が地震を記録した版画と文集が残っている。

 2024年1月の能登半島地震をはじめ、災害が相次ぐ中、南万代小は版画と文集を防災教育に活用している。

 制作したのは当時の6年2組だった46人。絵を説明する文集では「校舎は、まん中にひびがはいり、一階は、半分ぐらいちん下した」「今の私は、地震にびんかんになって小さい地震でもガタガタする」と気持ちを素直に表している。

 現在の6年生の1人は「当時の大変さや気持ちを想像できる」と語る。「新潟地震で被災した南万代小だからこそ...

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