
県議会9月定例会で、各議案の提案理由を説明する花角英世知事=9月24日、新潟市中央区
政府が東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していないでの重大事故に備えた避難道路の整備方針を決めたことについて、新潟県の花角英世知事は9月24日に開会した県議会9月定例会本会議で「必要に応じ、改めて要望を行うことも検討していく」と表明した。花角知事が広域避難を巡り、さらなる要望の可能性について言及したのは初めて。
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県は6月に原発から6方向に放射状に逃げる避難路や、屋内退避をするためのシェルターの整備などを国に要望。岸田文雄首相は9月上旬、国負担で整備する方針を示し、県の要望に対応するよう関係閣僚に指示した。ただ、事業規模やスケジュールは示されなかった。
政府の方針について、花角知事は本会議で「県民の理解を得るため、国...
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