柏崎刈羽原発と柏崎市の市街地
柏崎刈羽原発と柏崎市の市街地

 宮城県の東北電力女川原発東北電力の原発で宮城県沿岸部の女川町、石巻市に立地する。1〜3号機があり、1984年から2002年に営業運転を開始。11年3月11日の東日本大震災で、全3基が地震直後に自動停止し、翌日までに冷温停止した。放射性物質の漏えいはなかった。2号機(82万5千キロワット)は20年2月、再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査に合格。1号機(52万4千キロワット)は18年に廃炉が決まり、3号機(82万5千キロワット)は原子力規制委員会への審査申請を検討中。2号機が29日に再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。した。東京電力が再稼働を目指す新潟県の柏崎刈羽原発7号機は、女川2号機と原子炉型が同じで運転停止期間が長期にわたるなど共通点は多い。ただ、東電に対する地元の不信感や事故時の避難対策など課題は多く、花角英世知事も情勢を慎重に見極める考えで、再稼働の行方は見通せない。

 女川2号機と柏崎刈羽7号機はともに、2011年3月に事故を起こした東電福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(柏崎刈羽7号機は改良型)。運転開始時期も1990年代と近いが、出力は国内最大級の135万6千キロワットを誇る柏崎刈羽7号機が1・6倍大きい。

 福島事故後に改められた新規制基準への適合性審査は、柏...

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