東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡る議論などについて語る桜井雅浩市長=1月8日、柏崎市役所
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡る議論などについて語る桜井雅浩市長=1月8日、柏崎市役所

 新潟県柏崎市の桜井雅浩市長は1月8日の定例記者会見で、東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。問題を巡り、新潟市内で2024年1月中旬に非公開で開かれた県市長会総会後の懇親会で、花角英世知事が、年内にはめどを付けたいとの趣旨の発言をしていたと語った。その上で「あまりにも長い時間、考え方が明らかになっていない」と知事への不満を述べた。

 「県のスタイルは『皆さん、議論してください』、その雰囲気を見極めて知事が考えを言う-という形で、よく分からない。県が議論をリードするようには見えない」と不満を重ね、花角知事に対し「原発の再稼働に対する考えをしっかりお話しされ、県民、もしくはその代表である県議会で意見を交わし...

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