1月26日に閉店するイトーヨーカドー丸大新潟店=2024年9月、新潟市中央区

 かつて新潟県内各地にあった「イトーヨーカドー」が姿を消します。新潟市中央区古町地区の「イトーヨーカドー丸大新潟店」が1月26日、閉店します。1970年代に開店し、古町と歩んできた丸大新潟店。歴史を振り返るとともに、2025年夏ごろオープンが予定される後継店について、分かっていることをまとめました。(25年1月下旬現在)

イトーヨーカ堂、丸大新潟店をスーパー運営会社に譲渡へ

 イトーヨーカ堂(東京)は、イトーヨーカドー丸大新潟店を、食品スーパー「ロピア」を運営するOICグループ(川崎市)に事業承継すると発表しました。2024年2月上旬のことでした。 >>記事はこちら

古町とともに46年

 イトーヨーカドー丸大新潟店は、1978(昭和53)年にオープンしました。この頃、古町は新店ラッシュに沸いていました。2年前の76年には新潟県内初の本格地下街「西堀ローサ」が、同じ78年には若者向けのファッションビル「カミーノ古町」がオープン。80年には百貨店「新潟三越」が開店しました。

若者でにぎわう「カミーノ古町」=1978年5月

 老若男女でにぎわった古町ですが、2000年代に入ると大型郊外店の出店などの影響を受け、商業施設の閉店が相次ぎます。

 時代が移ろう中、地域に根差して営業を続けるイトーヨーカドー丸大新潟店の姿が、新聞記事になっていました。

2004年8月25日付の「新潟日報」朝刊(記事をタップ・クリックすると大きくなります)

新潟から「イトーヨーカドー」が消える…「寂しい」地元に驚き広がる

 新潟県内のイトーヨーカドーは2018、19年に長岡市や上越市、柏崎市の3店が相次ぎ閉店し、新潟店が県内唯一の店舗でした。愛着ある名前が変わることについて、商店街の買い物客からは「寂しい」と声が上がりました。 >>記事はこちら

イトーヨーカドー丸大新潟店の客からは残念がる声が相次いだ

 一方、後継店舗に期待する声も聞かれました。事業を引き継ぐのは、食品スーパー「ロピア」を運営するOICグループ(川崎市)です。ロピアは低価格を武器に全国で出店攻勢を強めており、業界関係者には新潟進出の足掛かりとみる向きもありました。 >>記事はこちら

OICグループの「食生活♡♡ロピア」ってどんなお店?

旗艦店と位置付ける「ロピア港北東急SC店」の売り場。総菜コーナーには「デカすぎて包めない」とうたった特大シューマイなどインパクトのある商品が並ぶ=横浜市

 食品スーパーの後継として予定される「食生活♡♡ロピア」。関東地盤のロピアは「コスパ最強」をうたい、関西や東北、九州などへの急拡大を図っています。「食のテーマパーク」をうたうロピアはいったい、どんなお店なのでしょうか。担当記者が取材しました。 >>記事はこちら

後継店の名称は「CiiNA CiiNA新潟」 由来は?どんなお店?

 2024年夏、イトーヨーカドー丸大新潟店(新潟市中央区)の後継施設の名前が「CiiNA CiiNA(シーナシーナ)新潟」になると発表されました。 >>記事はこちら

イトーヨーカドー丸大新潟店=2024年2月、新潟市中央区

「シーナシーナ新潟」一部テナントのオープン日が決定!

 さらに、24年秋には「シーナシーナ新潟」(仮称)の一部テナントのオープン日が明らかになりました。 >>記事はこちら

 このほかにも、ロピアはアークランズ(新潟県三条市)と業務提携を結び、新潟、富山、石川の3県の「ホームセンタームサシ」にロピアの併設を進めることも明らかにしています。 >>記事はこちら

 “ランドマーク”であるイトーヨーカドー丸大新潟店の閉店に揺れる古町・本町地区。後継店は、どんなお店になるのでしょうか。まちににぎわいを取り戻すことはできるのでしょうか。今後の展開に注目です。 

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