
東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。の再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。の是非を問う県民投票条例案の審議が16日から、県議会で始まる。住民投票の仕組みや意義などについて地方自治が専門の早稲田大の小原隆治教授(66)に聞いた。(報道部・天谷友紀)
- どうなる!? 花角英世知事の意見、県民投票条例案 過去6都県で賛成は静岡だけ
- 県民投票巡り花角英世知事「マルかバツかの投票では難しい」
- 県民投票条例制定を審議する県議会臨時会、4月16日から3日間と正式決定
-全国では、どのようなケースで住民投票が実施されてきましたか。
「原発や基地、産業廃棄物処分場に関する是非を問う場合だ。『Not In My Back Yard』の頭文字を取った、NIMBY(ニンビー)施設と呼ばれ、必要かもしれないが『わが家の裏庭にはお断り』というものが多い」
「以前は1996年の旧巻町の東北電力巻原発計画を巡る住民投票のように特別な例として10年間で数件程度だった。その後、平...
残り2005文字(全文:2305文字)