
八海醸造が設置したニセコ蒸溜所。製造したジンやウイスキーの原酒が試飲できる見学ツアーは人気となっている=北海道ニセコ町
日本酒の酒蔵数が89と全国最多の新潟県は「淡麗辛口」の酒どころとして全国に名をはせる。健康志向の高まりや高齢化という時代の流れを受け、アルコール消費量は減少傾向にある。そうした中、伝統的酒造りが国内外で注目され、造りや味わい、売り方、楽しみ方などの面で新たな動きが出てきた。重点企画「NEXTコンテンツ潮流」第2シリーズでは、新市場を醸そうとする挑戦を追う。(7回続きの5)
蒸溜(じょうりゅう)所につながる扉を開けると、鼻をくすぐるアルコールの香り。併設のバーでは、ここで製造されたジンやウイスキーの原酒を味わえる。説明を受けた観光客は「工程を知って飲む酒は味わいが全く違う」と声を上げた。
ウイスキーやジンを製造するニセコ蒸溜所は、日本酒「八海山」で知られる八海醸造(南魚沼市)が...
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