「今回の米騒動を日本の食料安全保障を考える機会にしてほしい」と話す吉池の髙橋登会長=新潟市中央区
「今回の米騒動を日本の食料安全保障を考える機会にしてほしい」と話す吉池の髙橋登会長=新潟市中央区

 「当店は備蓄米、輸入米は取り扱いません」。スーパー「吉池本店」(東京)店内の張り紙が話題を呼んでいる。発信者は髙橋登会長。新潟県十日町市(旧松之山町)出身の創業者の跡を継ぎ、新潟県産の食材を多く取り扱い営業を続けてきた。新潟県を訪れた髙橋会長に、農業とコメ販売への思いを聞いた。(報道部・山本司)

-店内には国内各産地のコメが並び、備蓄米が見当たりません。

 「新潟県産が7割以上を占める。同じ新潟でも地域によって味は違うので、地域ごとの単一米を販売している。農家を守るために、コメが供給過多の時代も安売りはしてこなかった」

 「今回の『米騒動』でも棚から国産米を切らしたことはない。コメ不足になっても、...

残り744文字(全文:1044文字)