
2024年9月、南魚沼市でのコシヒカリの稲刈り。この年、中越の作況指数は「平年並み」の99だったが、収量の少なさを指摘する声が相次いだ=南魚沼市
猛暑の影響や価格の高騰により、コメ生産の現場は混乱が続いている。そうした中就任した小泉進次郎農相は、新たな政策を次々打ち出してきた。「仮渡し金」の廃止要請、「作況指数」の公表中止、随意契約による「備蓄米放出」…。政策の転換を現場はどう受け止めているのか。足元の動きを探った。(3回続きの2)
小泉進次郎農相は6月、今秋から作況指数の公表を廃止すると突如表明した。コメの豊作、不作を示す重要な指標として70年ほど活用されてきたデータ。生産者に衝撃が広がった。
ただ、生産者の実感と「ずれ」を指摘する声は以前から上がっていた。上越市吉川区...
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