黄色く色づいたナシの状態を確認する小熊穂高さん=8月26日、新潟市江南区茅野山
黄色く色づいたナシの状態を確認する小熊穂高さん=8月26日、新潟市江南区茅野山

 新潟市のほぼ真ん中に位置する江南区。大消費地に隣接する優位さを生かし、コメと高収益型の園芸作物を複合させた都市近郊型農業が盛んだ。ただ現場を歩くと、高齢化が進み、後継者不足に悩む声が少なくない。どうしたら稼げる農業を続けられるのか。後継者として活躍する若手や、生産地を盛り上げる活動を追った。

 「幸水」や「豊水」といった日本ナシを生産する「窪田梨果(りか)園」(茅野山)。8月下旬、農園を継いだ小熊穂高さん(36)に畑を案内してもらうと、黄色く色づいた実が鈴なりになっていた。「口に広がる甘さと、ナシならではのみずみずしさが魅力。少し冷やすとおいしいんです」

 ナシは市場に出荷するほか、...

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