
原発再稼働の是非を巡る県民の意思確認について、花角英世知事に直接要望を伝えた中原八一新潟市長=県庁
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡り、県民の意思確認の方法は県議会がふさわしいとして、花角英世知事に直接要望した新潟市の中原八一市長。異例ともいえる単独の申し入れについて市長は、県内最大の人口を抱える首長としての責任感をにじませつつ、再稼働のみを争点にした出直し知事選への懸念を示した。とはいえ、意思確認の方法や再稼働の賛否を巡って市民にも多様な意見がある。その中での動きに対し市議からは「もう少し慎重にすべきではなかったか」などと批判的な声も上がる。
「少し出しゃばった感もなきにしもあらずだが、大変重要な問題であり、県の3分の1の人口を有する新潟市なので、しっかり意見を伝えたかった」。中原市長は19日の知事との面談後、報道陣に理由をこう述べた。
県民の意思確認について、これまで再三「県議会での判断」を主張してきた中原市長。知事に向き合ったこの日も、再稼働の単一争点(シングルイシュー)にした知事選は「県民の分断を招き、県政が混乱する危険性が高いと心配している」と伝えた。
また、その後の取材に対して「県議会が最もふさわしいというのは、市民の声というよりは私の考え方」とした上で、旧巻町の原発の住民投票条例を挙げ「町の中で...
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