大きく振り出した足の遠心力を使った大技「トーマスフレア」。アクロバティックな動きが見る者を引きつける(シャッタースピード6秒、マルチ発光で撮影)=三条市

 今、ブレイキンが熱い。

 頭や背中で回転したり、片手逆立ちのまま静止したりといったアクロバティックな動きを得意とするダンスで、別名ブレイクダンス。2024年パリ五輪で正式競技として初めて実施されるだけに、アジア大会優勝の半井重幸選手(ダンサー名・SHIGEKIX)ら日本勢のメダル獲得にも期待が高まっている。

 「殺し合いではなく、ダンスで決着をつけよう」。ギャングの抗争が激化していた1970年代の米ニューヨークを舞台に始まったのが起源とされる。交互にダンスを見せ合って対決する「バトル」が大きな特徴で、音楽に合ったステップや回転技を即興で組み合わせ、ダンサー独自の世界を表現する。

 華麗でダイナミックな動きを見れば、83年公開の米映画「フラッシュダンス」や、ブレイキンを広めたとされるタレントの風見しんごさんを思い浮かべる世代もいるはず。最近では、6人組ユーチューバー「フィッシャーズ」のザカオさんの顔が真っ先に出てくる人もいるだろう。

 ブレイクダンスを踊る人を「B-Boy」や「B-Girl」と呼ぶ。新潟県内にも「B-Boy」「B-Girl」が多数いる。国内トップレベルで戦い続けるチームもある。そんな新潟を代表するダンサーたちを結び、普及活動をする団体「Relationship.NIIGATA」(リレーションシップ・新潟)のメンバーを訪ね、魅力を紹介してもらった。最も旬で激アツなダンスの世界をのぞいてみよう。

 レッツ、ブレイキン!...

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