
家が傾き、「風呂場で使った水が排水溝に流れず、逆側にたまるようになった」という女性。たまった水を手でかき出すなどしている=新潟市西区
能登半島地震による液状化の影響で傾いた家に住む人に、めまいなどの体調不良が出ている。まだ修理のめどが立たず、違和感を感じたまま住み続けざるを得ない人もいるようだ。対処法はあるのか。過去の研究などから探った。
「立ち上がった時、くらくらして気持ち悪い」。新潟市西区善久のパート職員女性(66)の自宅は、地震による液状化の被害で約2度傾いた。床に丸い物を置くと転がり、ドアが勝手に閉まる。体調不良は最近落ち着いてきたが、「以前は起床時に頭痛がすることもあった」という。「早く直したいが、修理前に地盤調査などが必要なようで、まだまだかかりそうだ」とつぶやく。
過去の震災時には、床の傾斜角と健康障害に関す...
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