福島事故での対応について語る松村五郎・元陸将
福島事故での対応について語る松村五郎・元陸将

 東京電力福島第1原発事故発生から13年、当時事故対応に当たった陸上自衛隊の元幹部3氏が新潟日報社の取材に初めて応じた。3号機の水素爆発に遭遇し、部下が負傷した厳しい体験や事故現場で得た放射線防護の教訓、原子力災害時の住民避難を巡る課題、安全保障面から必要な柏崎刈羽原発の備えについて聞いた。(論説編集委員・仲屋淳)=3回続きの3=

 原子力災害の発生原因には大きく分けて自然災害、テロ、武力攻撃の三つがある。東京電力柏崎刈羽原発で万一、原子力災害が起きた場合、原因がどれであれ放射能漏れによる被ばくから住民をいかに守るかが大切になる。その共通目標に対し事業者、自治体、自衛隊を含む国が連携して対処することが何より大事だ。

 柏崎刈羽原発は直接的な武力攻撃よりも、まずは自然災害とテロに備えて計画を作り、関係機関が連携を深めていくべきだろう。

 自然災害とテロ発生時を...

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