環境省は6月27日、9月下旬に予定されている31回目の放鳥に向けたトキ16羽の訓練を、新潟県佐渡市新穂正明寺の佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションで開始した。2026年以降の本州での初放鳥に向け、初めて高齢個体も訓練に加わった。

 内訳は、1歳が11羽、2歳が1羽、10〜12歳が4羽で、いずれも雄。遺伝的多様性などを考慮して選定した。訓練用ケージの中で餌を取ったり飛んだりする力を養い、大佐渡で放鳥する予定。

放鳥に向けて訓練用ケージに放されるトキ=6月27日、佐渡市新穂正明寺(環境省提供)

 これまでは6歳までの個体を訓練、放鳥しており、10歳以上の個体は初めて。移動性が低い雄の高齢個体は、放鳥場所周辺に定着しやすいとされている。本州での初放鳥に向けた取り組みで、今回の佐渡...

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