
日立産機システム中条事業所の変圧器製造工場。50周年を記念したイベントで招待客が工場を見学した=胎内市富岡
産業電機製造の日立産機システム中条事業所(新潟県胎内市)が、操業開始50周年を迎えた。当初は日立製作所の中条工場で、亀戸工場(東京)の機能を1974年11月に中条に移した。地域に根ざし、変圧器製造では業界をリード。近年は製造設備を増強するなどし、持続可能な社会への取り組みを進める。
中条事業所によると、亀戸から中条への工場移転は、都市の過密化や田中角栄元首相が推し進めた工業再配置などがきっかけとなった。中条事業所の資料には、移転費用は100億円規模とある。
日立産機システムは東京に本社がある。中条事業所の敷地面積は51万6千平方メートルあり、グループ会社を合わせ約670人が働く。変圧器のほか、配電機器、クリーンエア装置などを製造する。
移転時には社員約1500人とその家族も中条へ。中条事業所の藍原和哉事業所長も日立製作所に勤めていた父親について4歳で中条に引っ越した。「なんとなく覚えている」と懐かしむ。

事業所では時代に合わせた製品を開発、製造してきた。変圧器事業では...
残り740文字(全文:1181文字)