
能登半島地震で多数の家屋が倒壊などの被害を受けた石川県志賀町。志賀町は北陸電力志賀原発が立地する=2024年2月
原発事故の際に周辺住民が行う「屋内退避原発の事故などにより、放射性物質が放出されている中で避難行動を取ることで被ばくすることを避けるため、自宅など屋内施設にとどまること。国は原発からおおむね半径5~30キロ圏に住む人は、放射性物質が放出された場合は「屋内退避」するとしている。屋内退避中は戸締まりや換気設備を止めることなどが必要となり、数日間継続することも想定されている。」の運用見直しを議論する原子力規制委員会原発推進を担う経済産業省から安全規制の役割を分離させ、原子力規制に関する業務を一元化した組織。東京電力福島第1原発事故を受けて発足した。国家行政組織法3条に基づき、人事や予算を独自に執行できて独立性が高い「三条委員会」として環境省の外局に位置付けられる。衆参両院の同意を得て首相が任命する委員長と委員4人で構成する。の検討チームが、自然災害と原発事故が重なる複合災害に関し、対策の重要性や提案を報告書案に盛り込む方針を固めたことが2月1日、分かった。規制委はこれまで「自然災害の防災は(所管の)範疇(はんちゅう)外」としていた。新潟日報社の取材に規制委事務局の原子力規制庁が明らかにした。
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報告書案は2月5日に開かれる会合で示される見通し。規制委は2024年1月の能登半島地震2024年1月1日午後4時10分ごろに発生した石川県能登地方を震源とする地震。逆断層型で、マグニチュード(M)7.6と推定される。石川県輪島市と北陸電力志賀原発が立地する志賀町で震度7を記録し、北海道から九州にかけて揺れを観測した。気象庁は大津波警報を発表し、沿岸部に津波が襲来した。火災が相次ぎ、輪島市では市街地が広範囲で延焼した。などを受け、...
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