資源エネルギー庁が柏崎刈羽原発再稼働の必要性などを訴えた説明会=2月7日、湯沢町
資源エネルギー庁が柏崎刈羽原発再稼働の必要性などを訴えた説明会=2月7日、湯沢町

 経済産業省資源エネルギー庁は2月7日、東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。再稼働東京電力福島第1原発事故を受け、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。に理解を求める県民向け説明会の最終回を湯沢町で開いた。県内28市町村の各1会場での説明を終えた。柏崎刈羽原発の再稼働は地元同意新規制基準に合格した原発の再稼働は、政府の判断だけでなく、電力会社との間に事故時の通報義務や施設変更の事前了解などを定めた安全協定を結ぶ立地自治体の同意を得ることが事実上の条件となっている。「同意」の意志を表明できる自治体は、原発が所在する道県と市町村に限るのが通例。日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)を巡っては、同意の権限は県と村だけでなく、住民避難計画を策定する30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)内の水戸など5市も対象に加わった。が焦点の一つとなっており、エネ庁の担当者は再稼働の必要性を強調。会場からは国の方針に対し、疑問や批判の声も上がった。

 説明会は2024年9月の原子力関係閣僚会議を受けた取り組みの一つで、エネ庁が主催。24年12月の十日町市を皮切りに、原発が立地する柏崎市と刈羽村を除く各市町村を回った。エネ庁によると、全28会場で計約5...

残り223文字(全文:523文字)