
にいがた冬食の陣・当日座の特別企画として開かれた「出張輪島朝市」で、海産物を販売する輪島朝市の店主ら=2月8日、新潟市中央区
2024年の能登半島地震で大きな被害を受けた輪島朝市の復興を目指す有志が全国各地で開いている「出張輪島朝市」が2月8日、新潟市中央区の古町ルフル広場を会場に新潟県で初めて開催された。海産物加工品などを扱う3店舗が出店し、店主らが寒空の下、明るい声で呼び込みを掛けた。
輪島朝市は1200年以上の歴史があるとされ、輪島市街地の「朝市通り」で開かれてきた。だが、地震に伴う火災で朝市通りの大部分が焼失。現在、一帯では建物の解体が進み、ほとんどが更地になっている。
出張輪島朝市は2024年3月以降、石川県内外で90回以上開いてきた。新潟での出店は、「にいがた冬食の陣・当日座」(にいがた食の陣実行委員会主催)の特別企画として実施。実行委が朝市に打診し、実現した。
大雪の影響が懸念された中、それぞれのブースには、丹精込めて仕込んだ魚の一夜干しや煮ダコなど、能登の地場ものを含む多彩な海産物が並び、多くの市民が買い求めた。
午前10時の開始に合わせて駆けつけた新潟市中央区の高校講師の男性(67)は「まずは朝市のお店に行きたいと思って、最初に買いに来た。少しでも被災地の応援につながればうれしい」と話した。

「輪島朝市を応援する会」代表で、「朝市わじまのさかなや」として出店した二木(ふたき)洋子さん(72)は「前日の大雪にもかかわらず、たくさんの方に来てもらいありがたかった。『頑張ってね』と励ましてくれる人もいた」と感慨深げだった。
にいがた冬食の陣・当日座と出張輪島朝市は2月9日も...
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