古町の女性マスター。右から中村優子さん、髙橋実々子さん、小林祥子さん

 飲食店のマスターと言えば、昭和50年代のヒット曲「失恋レストラン」を思い浮かべる。サビの「ネェー マスター」という歌詞が印象に残っているからだ。悩んだり、落ち込んだりしたときは慰め、励ましてくれる。そんなイメージではないだろうか。

 記者は新潟市中央区古町のバーに通っている。ここの男性店主は自称「古町一のおとなプラス愛読者」。活字が好きで、博識で、客の趣味や興味によって話題を合わせる。会話のテンポが良く、とにかく話が面白い。しかもオチがつく。思わず笑ってしまい、明るい気持ちになれる。

 バーなどの店主を意味するマスターは、圧倒的に男性が多い。日本バーテンダー協会県支部によると、2022年度の県内...

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