
原子力規制委員就任に向け抱負を述べる山岡耕春氏=4月18日、東京・六本木
9月に原子力規制委員会原発推進を担う経済産業省から安全規制の役割を分離させ、原子力規制に関する業務を一元化した組織。東京電力福島第1原発事故を受けて発足した。国家行政組織法3条に基づき、人事や予算を独自に執行できて独立性が高い「三条委員会」として環境省の外局に位置付けられる。衆参両院の同意を得て首相が任命する委員長と委員4人で構成する。の委員に就任する名古屋大名誉教授の山岡耕春(65)=地震学・火山学=、マクマスター大(カナダ)教授の長崎晋也(61)=原子力工学=の両氏が4月18日、規制委参事に任命された。山岡氏が同日、東京都内で報道陣の取材に応じ「原発ごとの地震のリスクなどを、独立した立場できちんと評価したい」と述べた。
いずれも現委員の任期満了に伴う交代。山岡氏は石渡明氏(71)の、長崎氏は田中知(さとる)氏(74)の後任。石渡氏は規制委が原発の60年超運転を可能にする制度見直し案を決めた2023年の会合で、1人だけ反対した。
山岡氏は日本地震学会長などを歴任し、現在は地震予知連絡会長を務める。能...
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