対局に勝利し、感想戦で内容を振り返る藤井聡太棋王。手前は伊藤匠七段=3月3日、新潟市中央区
対局に勝利し、感想戦で内容を振り返る藤井聡太棋王。手前は伊藤匠七段=3月3日、新潟市中央区
終局後の感想戦で対局を振り返る藤井聡太棋王(八冠)=3月3日、新潟市中央区
終局後の感想戦で対局を振り返る藤井聡太棋王(八冠・左)と伊藤匠七段=3月3日、新潟市中央区

 将棋の藤井聡太棋王=八冠=(21)に伊藤匠七段(21)が挑む第49期棋王戦コナミグループ杯(新潟日報社など主催、協賛社・大塚製薬)5番勝負第3局が3月3日、新潟市中央区の新潟グランドホテルで指され、先手の藤井棋王が105手で勝利した。藤井棋王は第2局に続く連勝でシリーズ対戦成績を2勝1持将棋(じしょうぎ)(引き分け)とし、2連覇に王手をかけた。

 戦型は第1局から3局連続で両者が得意とする角換わり。藤井棋王が序盤から積極的な差し回しを見せ、伊藤七段が対応に時間を使う展開になった。中盤でいったん局面が落ち着き、伊藤七段が自陣近くに引きつけた馬を巡る攻防になった。藤井棋王が端に角を打って攻勢に転じ、終盤は流れるように寄せ切った。

 持ち時間は各4時間のうち、残りは藤井棋王13分、伊藤七段1分。

 第4局は3月17日に栃木県日光市で行われる。

◎藤井聡太棋王の話 序盤は早めに動いていく形を選んだ。中盤に局面が落ち着き、どういう方針にするか悩み、そこが難しかった。(防衛に王手となったが)意識せず、次もいい状態で臨めるように調整したい。

◎伊藤匠七段の話 序盤から前例が少なく、時間を使う展開になった。(自陣近くに)引き下げた馬が負担になる形で苦しい将棋だった。かど番となったが、一局でも多く指せるよう頑張りたい。

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