原晋監督(左端)就任後初めて箱根駅伝予選会を突破し33年ぶりの出場を決めた後、あいさつする安藤弘敏コーチ。現在、「高揚して何を言ったか覚えていない。これから青学の歴史が動き出す、と話したような…」と当時を振り返る=2008年、東京都立川市(安藤さん提供)

 毎年妙高市で合宿を重ね、今年の箱根駅伝で2度目の連覇を達成するなど大学駅伝界をけん引する青山学院大。箱根総合優勝を8度成し遂げ、知名度抜群の原晋監督を支える参謀役は新潟市西区(旧黒埼町)出身のコーチ安藤弘敏さん(61)だ。成績が芳しくなかった20年以上前に原監督の招へいに関わった一人で、ともに常勝チームを創り上げてきた。青学大は今年、箱根後のフルマラソンで日本学生記録を相次いで更新する快挙も達成。頂を極めるまでの苦しい道のりや躍進の背景を聞いた。

(論説編集委員・鈴木啓弘)

原監督の招へいにも関わり…「信頼第一」根付かせ常勝軍団に

陸上競技部長距離コーチ・安藤弘敏さん(新潟市西区出身)

-青学大陸上競技部長距離コーチを通算38年。2004年に就任した原監督の招へいにも関わったそうですね。

 「青学は1976年...

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