
インターネット中継で花角英世知事の会見を見つめる朝倉奏さん。「やっぱり、こうなってしまったか」と険しい表情を見せた=21日、新潟市中央区
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働容認を21日に表明した花角英世知事。その判断について「信を問う」先に知事が選んだのは県議会だった。「私たちの思いが直接反映されない、最悪の形になってしまった」。再稼働の是非を問う県民投票条例制定を求め、署名集めに奔走した僧侶の朝倉奏さん(43)=新潟市中央区=は、知事の結論に失望感をにじませた。
朝倉さんは花角知事の臨時会見の様子を、自宅の寺でインターネット中継を通じて見つめた。メモを取りながら、言葉一つ一つに耳を傾けた。知事が再稼働を容認し、信任を県議会で諮ることを表明するとペンを止め、大きなため息をついた。「県民投票がだめなら、知事選という選択肢もあったはずなのに。裏切られた」
朝倉さんが原発に疑問を持ち始めたのは、...
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