柏崎市の市街地側から望む柏崎刈羽原発
柏崎市の市街地側から望む柏崎刈羽原発

 新潟県に立地する柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。を巡り、住民団体「原発を再稼働させない柏崎刈羽の会」は5月22日、原子力災害時の実効性のある避難計画都道府県と市町村は、防災基本計画及び原子力災害対策指針に基づく地域防災計画を作成することが求められる。また、原子力災害対策指針に基づき、原子力災害対策重点区域を設定する都道府県と市町村は、地域防災計画の中で対象となる原発などの施設を明確にした原子力災害対策編を定めることになっている。新潟県の広域避難計画は、地域防災計画に基づき策定されている。を策定することを求める請願国や県、市町村に対し、その職務に関する要望や意見を述べることができる制度。同様の制度である「陳情」とは異なり、憲法で国民の権利として定められており、提出するには議員の紹介が必要となる。を柏崎市議会に提出した。市議会は今後、議会運営委員会を開き、6月定例会議で審査するかどうかを決める。

 請願では、1月の能登半島地震によって、原発事故時の避難に対して市民の不安は大きくなったと指摘。避難時に生じる渋滞などの問題点を挙げ、現在の計画は不十分だとしている。その上で、...

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