
2011年の東京電力福島第1原発事故の際、放射線から子どもを守ろうと、自主的に避難した子育て世帯が多くいた。東電柏崎刈羽原発柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は主に関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に、6号機は2025年に全ての審査に「合格」した。7号機は2024年6月に技術的には再稼働できる状況が整った。から半径5〜30キロ圏の長岡市などの住民は、事故時にはすぐに逃げず「屋内退避原発事故などによって放射性物質が放出された際に、被ばくを避けるために自宅や公共施設など屋内にとどまること。国は原発からおおむね半径5~30キロ圏に住む人は、放射性物質が放出された場合は「屋内退避」するとしている。屋内退避中は戸締まりや換気設備を止めることなどが必要となり、数日間継続することも想定されている。」をすることが原則となっている。子どもを抱える親たちはその通りにとどまるのか、遠くへ逃げるのか-。
7歳と4歳の子を育てる長岡市の主婦、河内沙苗さん(45)は、...
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