麹を製造する麹室を案内する加藤一郎さん。「佐渡のソウルフードならぬ『ソウル酒』的な酒を造りたい」と話す=2月、佐渡市金井新保

 佐渡市金井新保に蔵を構える加藤酒造店は、代表銘柄「金鶴(きんつる)」を中心に島民に愛される地酒を醸す。1915年の創業以来、「地酒蔵」を掲げ、地元の米農家や販売店との信頼を築いてきた。社長の加藤一郎さん(41)は「佐渡の人が誇りに思える酒を造り続けたい」と力を込める。

 元々は各地の海産物を運ぶ回船問屋などを営んでおり、冬の仕事として酒造りを始めた。現在の本店がある沢根地区で創業し、地元を中心に出荷してきた。現在も島内への出荷が6割ほどを占める。

 大きな転機となったのは93年の酒蔵移転だ。先代の加藤健さん(71)がより良い水を求め、反対する先々代を説得して沢根地区から現在の地へ移った。

 ここは別の酒蔵の跡地で...

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