
工事の無事を祈った東京電力柏崎新本社事務所の安全祈願祭=3月7日、柏崎市駅前2
東京電力は3月7日、新潟県柏崎市駅前2の柏崎エネルギーホール跡地で、新たに設置する柏崎新本社事務所の安全祈願祭を開いた。2026年度中の完成を目指し、本社の原子力部門の一部機能を移転する。
新本社事務所は地上5階建てで、延べ床面積は約6300平方メートル。オフィスや災害対応などに加え、地域のにぎわいにつながる機能を持たせることを検討しているという。
東電は柏崎刈羽原発で21年に発覚したテロ対策の不備柏崎刈羽原発では、2021年2月時点で、侵入検知設備が計16カ所で故障し、うち10カ所は代替措置が不十分なため無断立ち入りができる状態だったことが判明した。原子力規制委員会は安全重要度を最悪レベルの「赤」と評価し、21年4月に柏崎刈羽原発での核燃料の移動を禁じる事実上の運転禁止命令を出した。20年9月には、運転員が同僚のIDカードで中央制御室に入る問題なども起きた。などを受け、本社の原子力部門を柏崎市に一部移転する改善策を進めている。移転に伴い赴任する社員は、原発運営をサポートする。社員の赴任は22年5月に始まっており、26年度中の新本社事務所の完成時には事...
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