
積雪時の原発事故を想定して行われた防災訓練=2月12日、柏崎市西山町妙法寺
東京電力柏崎刈羽原発で重大な事故が起きた事態を想定した防災訓練が2月12日、柏崎市と刈羽村で行われた。新潟県の主催で、大雪や地震で道路が寸断され、孤立した地域の住民が避難できないケースの対応を確認した。ただ積雪がほとんどない中での訓練となり、住民からは実際に大雪の場合でもスムーズに避難できるのか懸念の声も上がった。
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冬季の原子力防災訓練は4回目。今回は原発から半径5キロ圏の即時避難区域(PAZ)原発などの施設で異常事象が発生した際、事故のレベルに基づいて、放射性物質放出の有無にかかわらず屋内退避、避難などの予防的防護措置が迅速に行えるように準備する区域。新潟県内では「即時避難区域」と呼ぶ。PAZとも呼ばれる。PAZは、英語のPrecautionary Action Zone=予防的防護措置を準備する区域=の頭文字。内に孤立地域が生じた中、原発事故による避難指示が出た想定で行われた。合計24人の地域住民のほか、自治体職員、陸上自衛隊、バスやタクシー事業者などが参加した。
柏崎市西山町妙法寺地区では...
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