東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に同意するのか、しないのか-。国からの要請を受け、新潟県は選択を迫られています。花角英世知事は県民の受け止めを見極めて判断すると公言し、その判断材料は間もなくそろう見通しです。再稼働の是非は知事の政治判断に委ねられていますが、肝心の新潟県民はどう考えているのでしょう。新潟日報の記者が全37市区町村、県内津々浦々を訪ね、再稼働問題への率直な意見に耳を傾けます。

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魚沼コシヒカリの産地として知られる南魚沼市。県南部に位置し、関東の群馬県とも県境を接しています。東京電力柏崎刈羽原発から約50キロ離れた市中心部のJR六日町駅前では、飲食店が新米をPRするキャンペーンを展開。観光バスも多く止まっています。木々も色づき始めた10月28日、南魚沼市民に原発再稼働問題について聞きました。
◆「安全対策できているなら再稼働を」
「原発再稼働も大事な問題だが、ここ最近はクマじゃないか」。六日町の会社役員男性(72)は訴えます。中山間地にある南魚沼市では連日、クマの出没情報が後を絶ちません。ことし8月と9月には人的被害も発生しました。
とはいえ、エネルギー問題は生活に直結するとして、「考えることは大事」とも話します。豪雪地である南魚沼市の冬は厳しく、...
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