新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの当たり前の暮らしを変えました。目に見えないウイルスが、人と人との出会いを妨げています。去りゆく人に「さよなら」の一言を伝えることさえもさえぎっています。これまでに感じたことのない不安が、私たちを包んでいます。明日はどんな一日になるのか-。長期企画「明日の風は」では、駅や病院など、県内さまざまな場所で繰り広げられる日常を見つめます。

明日の風は
プロローグ
揺れる里心 ~駅~
迎える命 ~産科~
送る魂 ~葬儀場~
冬のすみか ~高齢者住宅~
夜の街から ~酒場~
学びのゆくえ ~新潟県立大~
暮らしのとりで ~唯一のスーパー~
ライブの鼓動 ~上越EARTH~
不安の断面 ~ぬくもりある社会~

ウイルスとの「共生」続く 支え合い 負の連鎖断つ
【2021/06/25】 新型コロナウイルス感染症には「三つの顔」があるという。「病気」が「不安」を呼ぶ。そして、その不安が「差別」を生み、さらに差別が名乗り出ることをためらわせて病気の拡散につながる-。 この感染症が国内で広がり始めた昨年2月、東京都港区の日本赤十字社本社。死者・行方不明者が22万人以上に上った2004年のスマトラ沖地震や、新潟県の中越、中越沖地震など国内外で医療活動の経験がある...