ホリエモン(堀江貴文)が語る演歌そして音楽 角松敏生トークも【インタビュー】
ホリエモン(堀江貴文)が語る演歌そして音楽 角松敏生トークも【インタビュー】

 ホリエモンこと堀江貴文が演歌第2弾シングル「キャバクラ人生」を8月20日にリリースした。武田塾創業者で『令和の虎』でも知られる実業家・林尚弘とのデュエット曲で、夜の歓楽街を舞台に情熱と哀愁を描いた歌謡作だ。林氏自ら総額3000万円超を投じて新宿・歌舞伎町のキャバクラを貸し切り、シャンパンタワーやマグロ解体ショーまで実施したミュージックビデオも話題を呼んでいる。今回はホリエモンと林氏に、作品に込めた思いやリリース後の反響など、“音楽”について語ってもらった。

【動画】3000万円超でキャバクラを貸し切りに!ホリエモン with 林尚弘「キャバクラ人生」ミュージックビデオ

■GLAY・TERUにボイトレの先生を紹介してもらった過去

――演歌第2弾のリリースとなりましたが、今回レコーディングをして新たな発見や気づきはありましたか?

ホリエモン 僕自身は結構前から歌うことはやってきていて。2010年にニコニコ動画のミュージカルに出演したときにボイトレにも通ったんです。さすがに歌はそれなりに歌えないとまずいなと思って、自分のまわりでいちばん歌がうまいGLAYのTERUさんに「ボイトレの先生を紹介してください」とお願いしたら、いろんなアーティストが通っている先生を紹介してくれたんですよ。そこから10曲くらいは配信してきましたけど、いわゆるシングルCDを作ったのは前作の「チョメチョメ」が初めてでした。レコーディングも楽しくやれています。

――「チョメチョメ」も今作も、味のある歌声が印象的でした。

ホリエモン ありがとうございます。うれしいです。

――林さんも「声が素敵」という声が多く見られますが、合唱部出身なんですよね?

林尚弘 高校時代、合唱部にうっかり入っちゃったんですよ。あまり歌がうまくなかったので、大学生になったらカラオケとか合コンとかで困るだろうなと思って。将来に備えて入ったら、まさかこんな形で役に立つときがくるとは(笑)。

――レコーディングは初めての経験でしたか?

林 一応『令和の虎』の企画で1回あったんですけど、実質初めてに近い感じでしたね。

■ヒカルや“あの人”もハマった前作「チョメチョメ」

――リリース後の反響はいかがでした?

林 驚いたのは、まず「チョメチョメ」が界隈ですごく話題になったこと。特にYouTuberのヒカルさんが激ハマりしていて、普通に飲んでいるときもみんなで歌ったり、曲をかけたりしていました。その流れでキャバクラでホリエさんと歌っていたら、「キャバクラの曲出そうよ」と言われて。冗談かと思ったら本当に今回の曲になったんです。僕のキャバクラ体験談を送ったら、それが歌詞になって曲になっていて、びっくりしました。今の時代すごいですよね。作曲家のオーイシ(カズヒーロー)さんは本当に才能あると思います。

ホリエモン あの人は才能ありますね。

林 キャバ嬢たちからも「ウケる」ってLINEが送られてきます(笑)。

ホリエモン 「キャバクラ人生」はスナックで歌ったら絶対みんな喜んでくれますよ。北新地(大阪)にガーシーさんがやってる『ハニートラップ』っていうバーがあるんですけど、この前歌ったらみんなすごく喜んでくれてうれしかったです。

――前作「チョメチョメ」は古舘伊知郎さんが動画で絶賛されていましたね。

ホリエモン そうなんですよ。以前はテレビでめっちゃディスってきてたのに(笑)。なんでだろう。年を取って丸くなったのかな。

林 やっぱり今となって「ホリエさんが正しかった」と思う人が多いんじゃないですか。そんな気がしますよ。

――「チョメチョメ」はRIZINで歌っていましたが、今回も?

ホリエモン RIZINはちょっと怖い(笑)。歌ったあとの雰囲気が独特で、僕だけかと思ったら「RIZINで歌った人は全員そうなります」ってフォローされました。ちゃんとした歌手の人もそうらしくて。でも、東京ドームで歌えてよかったです。おかげさまで東京ドームからマリンメッセ福岡、武道館までいろんなステージに立ってます。

林 実業家でそれをやっちゃうのはすごいですよ。普通の歌手でもなかなかできないですから。

■ミラノで角松敏生さんの曲がかかっているのを見て感慨深かった

――今後の音楽活動の野望は?

ホリエモン 大分県の別府で、温泉水を1000トンぶっかける『別府温泉ぶっかけフェス2025』っていうイベントをやっていて、今年も開催したんです。そこでDEF TECHのMicroが「BUKKAKE CHANCE!!!」って曲を作ってくれて、そういう曲も歌ってます。去年は台風で中止になったので、代わりにイベントを東京でやって、そのときにDJデビューもしました。11月1日にはそのフェスのアフターパーティーを新橋の座・グラン東京で開催しますし、演歌第3弾も企画しています。次は「ホリエモンサンバ」です。

――サンバいいですね!

林 地上波にも出たいですね。

ホリエモン BS日テレで放送される『令和歌謡塾』(12月3日放送)には出演が決まったんですよ。フジテレビとはいろいろありましたけど、いつかは『FNS歌謡祭』にも出たいです。

――少し話は変わりますが、ホリエモンさんは角松敏生さんがお好きだそうで。

ホリエモン そうなんです。角松さんに関する面白いエピソードがあるんですけど、2016年にWAGYUMAFIAっていうレストランを始めたときに、DJのALEX FROM TOKYO(アレックス・プラット)が店の選曲をしてくれて、その中に角松さんの曲が入っていたんです。しかも「SHE'S MY LADY」とか、かなり玄人っぽい選曲で。その後に作った日本酒バーでも、ALEXにお願いしたら角松さんがプロデュースしたジャドーズの曲が入ってたり、選曲がとにかくマニアックなんですよ。

 2022年にモンクレールの70周年記念パーティーがミラノ・ファッション・ウィークのなかで開催されて、WAGYUMAFIAでアフターパーティーをプロデュースすることになって。そのときにALEXをDJとして呼んだんですけど、そこでも角松さんの曲を流していて。レオナルド・ディカプリオとか世界的なセレブが集まる場で、角松さんの音楽がかかっているのを見て、感慨深かったですね。

――シティポップブームで日本の音楽が海外で再評価されていますが、ALEXさんもそういった流れで角松さんの曲を使っていたんですかね?

ホリエモン そういうことではないみたいなんですよ。ALEXは僕と同い年で、高校時代に日本に住んでいて、同じ時代に日本の曲を聴いていたみたいなんです。

――偶然だったんですか。

ホリエモン そうなんです。角松さんは、僕のラジオ番組にゲストで来ていただいたこともあって。いろんなお話をさせていただいたんですけど、特に印象に残ったのはレコーディングの話。当時の日本はデジタル機材やソフトが未熟で、楽曲の仕上がりはミキサーの腕に大きく左右されていたんですよね。角松さんは最先端の音を求めて海外に行って、ニューヨークのミキサーから技術を学んだそうです。「日本にいるだけではわからないから、自分で行って研究した」って。そういう探究心が音作りのクオリティを支えていたって聞いて感銘を受けました。

――角松さんのレコードやCDもたくさん持っているんですか?

ホリエモン それがiPodとかが出てきたときに、全部処分しちゃったんですよ。でも最近DJをやり始めたことで、また買い戻してます。外苑前で会員制のウイスキーバーをやっているんですけど、そこに150万円くらいするアナログプレイヤーとかビンテージのスピーカーとかを置いて、すごくいい音で音楽を楽しめる空間にしてるんです。そこに角松さんのCDも置いてます。

――林さんはお好きなアーティストだったり、よく歌う曲ってありますか?

林 うーん、やっぱり「チョメチョメ」ですね(笑)。

ホリエモン (笑)。僕はカラオケだったらMrs. GREEN APPLEかな。

――Mrs. GREEN APPLEですか! 原曲のキーで?

ホリエモン いけます。「ライラック」とかね。

林 おー!

ホリエモン 最近のイケてる女子は一緒に「点描の唄」をデュエットしてくれるから、「点描の唄」をいちばん歌ってるかも。「キャバクラ人生」も一緒に歌ってほしいですけどね。