東京五輪まで半年

 新型コロナウイルスの影響で1年延期された東京五輪は、1月23日で開幕まで半年となった。世界的な感染拡大は収束を見通せず、ウイルス対策などでパラリンピックも含めた経費は約3千億円が追加された。東日本大震災からの「復興五輪」の看板もかすむ。逆風の中、大会組織委員会は開催へ「国民の共感と理解が不可欠」とするが、中止への言及は収まらない。共感は得られるのか。開催する意義とは。新潟県に関わる医療従事者や震災被災者、スポーツに携わる人々を訪ね、交錯する五輪への思いを探った。

ウイルス

安心感と危機管理焦点

 「医療側の観点からすると、やらないでほしいというのが正直なところ」。国のクラスター(感染者集団)対策班メンバーで、新潟大大学院医歯...

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