近年、発達障害についての理解が進み、特別支援学級に通う子どもも増えています。2人の子どもがいる新潟県内の30代女性から「特別支援学級に就学する基準は何ですか」と質問が寄せられました。

<イラスト・報道部 高橋佐紀>

 Q 特別支援学級とは何ですか。

 A 学習や生活をする上で支援が必要な児童生徒のために特別に編成された少人数の学級です。知的障害、肢体不自由など障害の種別ごとに学級が設置されています。障害の特性に応じて支援や教育を受けられるという特徴があります。

 Q 特別支援学級への就学はどのように決まるのですか。

 A 障害の状態は一人一人異なるため、明確な基準はありません。中でも、自閉症などの発達障害は見た目から分かりにくく、大人になるまで見過ごされていたケースもあります。そのため各市町村の教育委員会は、乳幼児期の健診や保育園での様子観察から、支援が必要な子の早期発見に努めています。就学先は、本人と保護者の意見を最大限に尊重した上で、専門家の意見や学校、地域の状況などを踏まえ、最終的に各教委が決定します。

 Q 子どもが特別支援学級への就学を勧められたら、どう対応すればよいでしょうか。

 A 早い時期から適切な支援を受けることは、その子の可能性を広げることにつながります。まずは各教委の担当者と相談しながら、その子にとって適切な学びの場はどこなのかを時間をかけて考えてみてください。各教委では、特別支援が必要だと思われる子の保護者には、できるだけ早い段階から就学に向けて面談を重ね、特別支援教育の内容や効果について情報提供しています。県教育センターでも特別支援教育に関する相談を受け付けているので活用してください。

(県教育委員会の指導主事、上松武さんに聞きました)

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