
おむつが取れた後に子どものおねしょが続き、心配する親は多いのでは。原因や対処法を専門家に聞きました。
<イラスト・報道部 高橋佐紀>
Q 原因は何ですか。
A おねしょは医学用語で「夜尿症(やにょうしょう)」といいます。日本では「5歳以降で、1カ月に1回以上の夜尿が3カ月以上続くもの」と定義しています。多くは、夜のおしっこが多い、ぼうこうが小さいなどのため、夜尿となってしまいます。
Q どの程度いますか。
A 夜尿症は5~6歳で約20%、小学校低学年で約10%台、10歳超でも5%前後いるといわれます。小学校入学前の子どもの夜尿で「うちの子ばかり」と心配する保護者もいますが、「その年代では少なくない」と説明しています。多くは自然に治りますが、不安だったら受診を勧めます。
Q どこに受診すればよいですか。
A 小児科か泌尿器科でいいと思いますが、全てで治療をしているわけではないので事前にクリニックへ問い合わせてください。最初に(1)詳細な問診(2)診察(3)尿検査-などを行います。問診では夜尿の頻度、昼間にもおしっこが漏れるか、食事・水分摂取の状況、生活習慣、睡眠の状況などを伺います。便秘がぼうこうを刺激して夜尿に影響することがあるので、便秘の治療をすることもあります。これでも夜尿が改善しない場合、内服薬などによる治療を行います。
Q 親のしつけや子どもの性格と関係ありますか。
A 小学校入学前におむつが取れても、ストレスで夜尿がみられる子どももいます。しかし、小さいときから続く夜尿は、お子さんのストレスや性格が原因というわけではありません。また、しつけよりも家庭の生活習慣が影響していることが考えられます。夜遅い時間にカフェインが含まれるお茶、塩分の多い食事をするのは控えてください。
(新潟大学医歯学総合病院の小児科医金子昌弘さんに聞きました)

2021年4月26日
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