
新潟日報社の取材を受け、戦時中の思い出を語る青栁芳郎さん=2020年8月、燕市小池
福祉用カトラリーなどを手がける新潟県燕市小池の金属洋食器メーカー「青芳」創業者で会長の青栁芳郎(あおやぎ・よしろう)さんが6月4日、肺炎と胆のう炎のため、新潟県三条市の病院で死去した。98歳。燕市出身。
青栁さんは戦後、旧ソ連から帰還し、洋食器製造の家業再建に尽力。1955年に独立し「あおよし製作所(現・青芳)」を設立した。90年代に、形状記憶樹脂を使い、持つ人の手に合わせて形を変えられるユニバーサルデザインのカトラリーを開発した。
日本金属洋食器工業組合の理事長を90年から10年間務めたほか、燕市社会福祉協議会会長など、幅広く要職を歴任した。
長年、親交のあった燕商工会議所前会頭で山崎金属...
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