一般公開が始まった旧山本悌二郎別荘。開放的な部屋に海風が通る=佐渡市小木
一般公開が始まった旧山本悌二郎別荘。開放的な部屋に海風が通る=佐渡市小木

 新潟県佐渡市出身で農林大臣を2度務めた山本悌二郎(1870〜1937年)の別荘の一般公開が、佐渡市小木で始まった。長年放置され、倒壊寸前だったが、羽茂地区在住の女性が寄付を募って修復し、半世紀ぶりに観覧できるようにした。往時の雰囲気が再現された歴史的建物を「ぜひ見に来てほしい」と呼びかけている。

 別荘は1911年、小木の矢島経島に、山本悌二郎が東京から呼び寄せた宮大工に3年がかりで造らせた。50年以上前は土産店として開放されていたが、近年はかやぶき屋根に穴が空いたり建物が傾いたりして維持管理が難しい状況だった。

 建物の修復に乗り出したのは、小木町で飲食店などを経営する田中藍(あい)さん(45...

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