集まってきた水鳥にえさをやる子どもたち=阿賀野市

 子どもとのお出掛け先に悩んでいませんか? 家族みんなで楽しめる新潟県内各地の観光施設や公園、飲食店などお勧めスポットを紹介していきます。

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 「鳥さんたち、かわいいね」。子どもがはしゃぎながらえさをまくと、カモが一斉に群がってきた。阿賀野市の「瓢湖水きん公園」は瓢湖を含む約30ヘクタールの広大な公園だ。湖畔には滑り台や砂場、ハクチョウのスプリング遊具もある。

 ハクチョウの飛来地として知られる瓢湖だが、公園管理事務所の成海修一さん(49)は「他の鳥にも魅力がたくさんある」とPRする。

 例えばカモ。毎冬、瓢湖には約6千羽のハクチョウが飛来するが、カモはその3倍以上の約2万羽が集まる。種類によって鳴き声や体の模様は異なり、湖面はいつもにぎやかだ。

 注目されているのが、近年たった1羽で瓢湖を訪れている珍鳥「コスズガモ」だ。せり上がった頭頂部の形と、背中の白黒のしま模様が特徴。本来は北米南部で越冬し、日本には飛来しない種類だ。瓢湖では、容姿がよく似た「キンクロハジロ」に交じって行動していることから、成海さんは「途中でコースを誤り、キンクロハジロの群れに迷い込んだのではないか」とみている。

下が珍鳥「コスズガモ」、上がよく似た「キンクロハジロ」(2019年12月撮影)

 公園には水鳥以外の鳥もいる。湖の脇で飼育されているのは、雄の羽が美しいインドクジャクだ。瓢湖に来たのは2004年。渡り鳥が訪れる冬だけでなく、一年中観光に来てもらおうと、地元の養鶏業者が譲り渡した。ことし9月にはひなが生まれ、現在は計11羽。母親にぴったり寄り添う小さな3羽が観光客の人気を集めている。

 長岡市から家族で訪れた男の子(6)は「カモがたくさんいて面白かった」と話しつつ、ハクチョウを間近で見られず残念そうだった。ハクチョウは日中、周辺の田んぼに落ち穂などを食べに行くため、ほとんど見られない。成海さんは「一番の見頃は、田んぼへ飛び立つ前の明け方。湖面がハクチョウで埋め尽くされた光景は圧巻。ぜひ一度見てほしい」と話した。

明け方の瓢湖を埋め尽くすハクチョウたち(2016年11月18日撮影、阿賀野市の瓢湖)

<瓢湖水きん公園>
場所:新潟県阿賀野市水原313-1
阿賀野市観光協会ホームページ(外部サイトに移動します)
 https://agano-spot.com/archives/landmark/87
電話:0250-62-2690(阿賀野市公園管理事務所)