
子どもとのお出掛け先に悩んでいませんか? 家族みんなで楽しめる新潟県内各地の観光施設や公園、飲食店などお勧めスポットを紹介していきます。
【写真】子牛に餌の牧草を与える子どもたち=阿賀野市
「かわいい」「舌がざらざらしてるね」-。牛舎に子どもたちの声が響く。本県酪農発祥の地、阿賀野市安田地区の神田酪農では、牛舎を一般開放している。半月前に予約すれば餌やり体験もでき、休日には多くの親子連れや団体客が訪れる。
安田地区は特有の強風「だしの風」の影響で農作物がよく育たず、酪農が盛んになったとされる。神田酪農は100年の歴史があり、現在74頭の乳牛を飼育している。
3代目社長の神田豊広さん(50)が「牛乳は生き物から出てきているんだという実感を多くの人に持ってほしい」と、10年ほど前に牛舎の開放を始めた。見学者には、酪農家の仕事や普段の牛の様子について教えている。家族で訪れた燕市の小学6年の男子児童(11)は「1頭で1日に30リットルも乳を出すと聞いて驚いた。牛たちがかわいくて、これからは牛乳をもっとおいしく感じそう」と話していた。
白黒模様のホルスタイン種が多い中、茶色く小柄な姿がひときわ目立つ牛は、ジャージー種の「ジャーさん」だ。74頭中最高齢の13歳。穏やかな性格で、一番人気の牛だという。現在は9度目の妊娠中で、5月に出産を控えている。

牛舎脇には、搾りたての生乳を使ったジェラートやソフトクリームを販売するショップ「みるぱす」がある。どの商品も牛乳特有のコクがあるが、後味がさっぱりしていて食べやすい。店外の白黒模様のベンチに座り、ゆっくり味わうことができる。神田酪農の牛から搾った乳だけで製造したブランド牛乳「やすだ愛情牛乳」も人気だ。


神田さんは「牛と触れ合ったりジェラートを食べたりして、牛乳をより好きになってくれる人が増えたらうれしい」と話している。
<神田酪農>
阿賀野市六野瀬331。平日午前11時~午後4時、土日祝日午前10時~午後5時。水曜定休。餌やり体験は2週間前までに電話で申し込む。0250(68)4652。

