
担い手不足により、今年が最後の演舞となった浦川鬼組。住民や見物客らが見守った=佐渡市浦川
新潟県佐渡市浦川の鬼太鼓「浦川鬼組」が、高齢化と後継者不足により、2025年から演舞を取りやめる。100年近く前に始まったとされ、一時休止期間もありながら、住民や出身者らが一丸で守ってきた。8月下旬、地元神社の祭りで最後の鬼太鼓が奉納されると、鬼組メンバーに惜しみない拍手が送られた。
海岸線に近い浦川は、現在約30戸。住民らによると鬼太鼓は、両津地区春日の住民から習い、浦川に広まったとされる。2匹の鬼が交互に舞う「潟上流」で、体を上下に動かす動作が多いのが特徴だ。
年々、担い手が減り、現在鬼組の正規メンバーは、5、6人ほど。全員消防団も兼ねていて、地域の大黒柱だが、現住所は地域外にある出身者...
残り339文字(全文:639文字)