肉用牛の発育を促進する研究が行われた県畜産研究センターの牛舎=三条市棚鱗
肉用牛の発育を促進する研究が行われた県畜産研究センターの牛舎=三条市棚鱗

 新潟県農業総合研究所畜産研究センター(三条市棚鱗(たなひれ))は、食肉用に育てる牛の発育を促進する技術の確立に取り組んでいる。1日当たりの人工哺乳の量を従来の倍の12リットルまで引き上げ、通常より半年早い月齢24カ月での出荷を目指す。これにより畜産農家の出荷頭数の増加につなげる。

 肉用の牛は繁殖農家の元で生まれ育ち、素牛(もとうし)として肥育農家の元に移る。肉量の増加と肉質の向上のための肥育が行われた後、出荷される。畜産研究センターによると、県内では一般的な肥育開始の月齢は約10カ月で、出荷時は約30カ月。

 ただ近年は肥育農家が素牛調達の費用を抑えるため、繁殖と一貫で手がけたり、月齢が低く比...

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