受賞した「日本中がフォー!」の試作品(佐渡総合高校提供)
受賞した「日本中がフォー!」の試作品(佐渡総合高校提供)

 全国で「農業遺産」に認定された地域の高校生を対象に、農林水産省などが開催している食のコンテスト「ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト」で、佐渡総合高校(新潟県佐渡市栗野江)の3年生チームが最高賞に輝いた。メニューは佐渡の米粉や石川県能登半島の食材を使って、ベトナム料理をヒントに「日本中がフォー!」と銘打った。地元と被災地を元気にしたいという願いを込めた。

 農業遺産は、国内では国連食糧農業機関(FAO)による「世界農業遺産」に佐渡市など15地域が、農水省による「日本農業遺産」に24地域がそれぞれ認定されている。次世代へ受け継いでいくために、農水省などが2023年から高校生を対象としたコンテストを始めた。考案したレシピで独創性やストーリー性などを競う。

 農業遺産地域の食材を使うことが条件で、2024年は69件の応募があった。トップの「ゴールド賞」を受賞したのは佐渡総合高校3年の山川英汰(えいた)さん(17)、岡辺春人(はると)さん(17)、弓座雅冬(ゆみざ・まさと)さん(18)。

 メニューとなったフォーの麺は佐渡産の米粉を使い、だしは石川県能登地方の特産品であるイカのしょうゆ「いしり」を活用することを提案。米といしりの消費拡大を狙った。

 3人は授業などでアイデアを出し合ってレシピを完成させた。だしにこだわりがあるという。

 表彰式は12月中旬に...

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