
取材に応じる自民党の上川陽子衆院議員(右)と堀川惠子さん=5月、厚労省
体や心のつらさを和らげる緩和ケアは、がんに限らず、さまざまな病気の患者にとって重要だ。専門の病棟がある病院もあるが、医療現場からは特に透析の継続が難しくなるなどした腎不全患者への対応が十分ではないとの声が上がる。緩和ケアの対象拡大を訴えてきたノンフィクション作家堀川惠子さんは「患者が最期まで尊厳を持って生を全うできるようにしてほしい」と訴える。
「緩和ケアが機能しない、みとりの現場がどうなるのかを見届けることになった」。堀川さんの夫は、透析を止めた後、激しい痛みを訴えたが、希望した緩和ケアを十分に受けられず、2017年に60歳で亡くなった。そうした経緯や問題意識を著書「透析を止めた日」(講談...
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