
イランの首都テヘランに水を供給するダム=7月(ゲッティ=共同)
イスラエルの攻撃で6月に大きな被害を受けたイランが、今度は深刻な水不足に苦しんでいる。長年の干ばつに加え、政府の治水対策の不備も指摘される。首都テヘランでは数週間以内に周辺のダムが枯渇するとの懸念もあるほか、節水のため週休3日にする案すら出た。地域によっては50度を超す熱波に見舞われ、危機の連鎖に市民の怒りが増している。
「イランには次々と新たな危機が訪れる。みんな疲れて希望を失っている」。テヘラン在住の自営業男性アラシュ・ホセイニさん(41)は8月中旬、イスラエルとの交戦や長年の欧米諸国の経済制裁を引き合いに出し天を仰いだ。
国営イラン通信によると、国内の半数以上のダムが干上がり、テヘラン...
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