衆参同日選見送りの背景
 衆参同日選見送りの背景

 立憲民主党の野田佳彦代表が内閣不信任決議案の提出を見送り、石破茂首相も衆参同日選を回避する方向となった。野田氏は日米関税交渉に加えて緊迫化する中東情勢を受け、首相経験者として石破氏と危機感を共有。衆院が解散されれば与党に過半数を奪還されるリスクも考慮した。党内では小沢一郎衆院議員らが提出を主張。党運営に禍根を残しそうだ。

 ▽後ろから鉄砲

 「イスラエルとイランからの邦人退避など、危機管理に関わる問題だ。弱腰ではなく、責任ある態度だ」。19日、野田氏は提出見送り表明会見で記者から「弱腰」批判への見解を問われ、反論した。政権の物価高対策は「無策だ」とし、信任したわけではないと強調するのも忘れなかっ...

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