
オランダ・ハーグで記者団に話すNATOのルッテ事務総長=23日(ゲッティ=共同)
北大西洋条約機構(NATO)が24日開幕の首脳会議に向け苦心したのは、いかにして米国を「世界最強の軍事同盟」につなぎ留めるかということだった。実質的な協議日程も、トランプ米大統領の不規則発言を警戒し、約3時間の全体会合だけという異例の短さに。「トランプ対策」を隠れテーマに態勢を整えた。
▽「トランピスト」
首脳会議のかじを取るのはルッテNATO事務総長。昨年10月の就任後、トランプ氏への対応を真っ先に求められたが、11月下旬には訪米し会談にこぎ着けた。腰が軽く、オランダ首相を約14年務めた政治家ならではの深謀遠慮もうかがわせた。
加盟各国に防衛費増大を要求し、欧州防衛への関与低下をほのめかし...
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